あの日、世界が止まった——彼女に告白した3秒間のすべて

📘 第10話|人生でいちばん長かった沈黙と、そのあとに返ってきた言葉。
“本気の瞬間”を男性目線でリアルに描く。
告白の瞬間、彼女が少し黙った——
わずか3秒。でも、あの日の僕には永遠みたいに感じた
■ 喉がキュッと詰まった瞬間
待ち合わせの場所で彼女を見つけた。
街灯の光が髪にふわっと反射して、
笑う前の柔らかい表情が影の中で揺れた。
その一瞬で、心臓がドッと跳ねた。
(あ、もう無理。今日の僕の平常心は絶滅した。)
胸が苦しい。呼吸が浅い。
手のひらは汗でじっとり濡れていた。
■ 料理の味なんて、まったく覚えていない
彼女はいつもみたいに控えめにメニューを楽しんで、
笑って、話してくれた。
…なのに僕はというと。
何を食べたのかすら覚えてない。
本当に。味?香り?
そんなものを楽しむ余裕なんて皆無だった。
(今日言う。今日言うんだよ僕。
「味が〜」とか言ってる場合じゃない!!)
箸を持つ手がわずかに震えていた。
頭の半分以上が“告白”の二文字で埋まっていた。
■ 夜風がひやっとして、胸の奥の熱を刺した
店を出た瞬間の夜風に、胸の奥がズキッと反応した。
横を歩く彼女の横顔が、いつもより近く見えた。
(逃げるなら今。でも逃げたら一生後悔する。)
足が少し震えた。
■ 甘すぎるイルミネーション
クリスマスでもイベントでもない。
ただの季節のライトアップ。
なのにこの日の光はやけに眩しく見えた。
ベンチの周りが優しい光に包まれていて、
“告白スポットすぎる”空気を醸し出してた。
(いやいやいや…こんなベタな場所で告白とか…
もっと余裕のある男のやつだろこれ。
僕、そんなタイプじゃないぞ!!!)
でも、もう他に選べる余裕なんてなかった。
足が自然とそっちに向かっていた。
■ ベンチに座った瞬間、世界の音がスッと消えた
2人で腰を下ろした。
イルミネーションは静かに瞬いて、
風は少し冷たくて──
その冷たさが、逆に心臓の音を際立たせた。
胸の真ん中で
ドク…ドク…ドクドクッ…
と脈が暴れていた。
(言うんだよな…今日だよな…今だよな……?)
喉がカラカラで、唇も乾いて、
言葉がうまく出てこなかった。
■ あの笑顔で、もう後戻りできなかった
彼女が小さく笑った瞬間、
胸の奥がギュッと痛んだ。
「yuukiさん、どうしました?」
その声が、背中を軽く押した。
僕はついに口を開く。
■ 最初の一文字から震えていた
「……あの、」
最初の一文字から震えていた。
バレるレベルで震えてた。
「今日…どうしても伝えたいことがあって。」
彼女が小さく息を飲むのがわかった。
街の光の中で、
彼女の瞳だけがやたら鮮明だった。
■ もう、覚悟を決めるしかなかった
「僕……あなたと一緒にいる時間が、本当に心地よくて。」
「もっと知りたいです。
もっと話したいし、もっと近くにいたい。」
声が震えて止まらなかった。
「だから……
僕と、真剣に付き合ってください。」
言った瞬間、
イルミネーションの光がわずかに揺れた気がした。
世界が一瞬止まったように感じた。
■ 3秒。人生で一番長い沈黙
彼女の表情が変わらない。
笑わない。怒らない。驚かない。
ただ、まっすぐ僕を見ていた。
沈黙の3秒。
人生で一番心臓を酷使した。
(返事こない?終わった?
僕なにしてんの?おい……何か言ってぇぇぇ!!!)
ほんと、この3秒で寿命数年減った。
■ そして——彼女の返事
「……yuukiさん」
その一言だけで心臓が止まりそうだった。
「私も……同じ気持ちです。」
その瞬間、
世界のざわめきが一気に戻ってきた。
胸の奥が熱くて、
震えが止まらなくて、
イルミネーションが涙で少し滲んで見えた。
(ああ……良かった。本当に良かった。)
あの日の光景だけは、今でも鮮明に思い出せる。
🔥 これで──
2人の物語は“正式に”動き出した。
本交際のスタート。
